信用売り(空売り)には、「制度信用取引」および「一般信用取引」の2種類があります。一般信用取引は、逆日歩などのリスクを回避できるため、株主優待の株価変動を抑えた投資法である「つなぎ売り(クロス取引)」のテクニックに使われています。
本記事では、つなぎ売り時に重要となる、一般信用取引で空売りができる証券会社の比較を行います。証券会社毎に異なる、手数料や銘柄数の違いを解説していきます。
一般信用取引で空売りができる証券会社の比較
2015年現在、一般信用取引で売建(空売り)が可能なネット証券は、以下の3社があります。もちろん、対面式の証券会社でも取引可能ですが手数料が高いので、手数料の安いネット証券が有力な選択肢となります。
証券会社 | 銘柄数 (2016年2月現在) | 貸株料 | 手数料 |
---|---|---|---|
SBI証券 | 280銘柄 | 3.9% | 1日の約定代金10万円以下が無料 他の価格帯も最安水準 |
2,100銘柄 | 長期:1.5% 短期:3.9% | 現物は割安だが、 信用売りはSBI証券より割高。 |
|
松井証券 | 836銘柄 | 2.0% | 10万円未満なら無料。 10万円以上は割高。 |
以下、ポイント項目別に、解説していきます。
銘柄数
上表にもあるように、一般信用売りが出来る銘柄数はカブドットコム証券が、最も多くなっています。ただし、SBI証券や松井証券でしか取り扱っていない銘柄等もあります。
一般信用売りができる銘柄数:
- カブドットコム証券:約2,100銘柄
- 松井証券:約830銘柄
- SBI証券:約280銘柄
また、信用売りで証券会社が貸す株は在庫切れ が起きる場合があります。人気の優待株などに起こります。そのため、全ての口座を開設し、そういったリスクを回避することもできます。
口座開設費・維持費は無料なので、可能であれば、口座開設しておくと良いでしょう。「欲しい株が在庫切れで買えない」という悲しい結果が軽減されます。
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貸株料
一般信用売りを行うため証券会社から貸してもらっている銘柄には、一点の利率でコスト「貸株料」が発生します。貸株料金は、各証券会社で以下のようになっています。
各証券会社の貸株料の比較:
- 松井証券:2.0%
- カブドットコム証券:1.5%(長期)、3.9%(短期)
- SBI証券:3.9%
カブドットコム証券の貸株料が1.5%で低いように見えますが、売短(返済期限 最長13日間)の場合、3.9%となります。
通常、株主優待狙いのクロス取引(つなぎ売り)の場合、信用売りの期間がかなり短かくなるので、貸株料は、松井証券が最も安くなります。
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手数料
最後につなぎ売りにかかる手数料を比較します。まず、各証券会社のつなぎ売りにかかる手数料をご覧ください。
松井証券の手数料(税抜):
松井証券は、1日の約定代金合計で手数料が決定します。現物取引と信用売りを合わせて一定内なら、何回取引しても定額料金です。クロス取引であれば、現物買いと信用売りの約定代金の合計が手数料になります。
証券会社 \ 1日の合計約定額 | 10万円まで | 20万円まで | 50万円まで | 100万円まで |
---|---|---|---|---|
松井証券 *現物買いと信用売りの合計手数料 | 0円(無料) | 300円 | 500円 | 1000円 |
カブドットコム証券の手数料(税抜):
カブドットコム証券では、現物買いと信用売り、それぞれ売買手数料が異なります。2つの手数料の合計が、クロス取引・つなぎ売りの売買手数料となります。
証券会社 \ 1日の合計約定額 | 10万円まで | 20万円まで | 50万円まで | 100万円まで |
---|---|---|---|---|
現物買い | 90円 | 180円 | 250円 | 990円 |
信用売り | 99円 | 249円 | 449円 | 760円 |
SBI証券の手数料(税抜):
SBI証券でも、カブドットコム証券同様、現物買いと信用売りで、売買手数料が異なります。2つの手数料の合計が、クロス取引・つなぎ売りの売買手数料となります。
証券会社 \ 1日の合計約定額 | 10万円まで | 20万円まで | 50万円まで | 100万円まで |
---|---|---|---|---|
現物買い | 139円 | 185円 | 272円 | 487円 |
信用売り | 149円 | 143円 | 191円 | 360円 |
手数料に関しては、一日の約定代金の合計が10万円未満の場合、松井証券がお得になります。ただし、10万円を超える場合は、SBI証券とカブドットコム証券の方が、割安な手数料となります。
まとめ・おすすめ証券会社は?
取り扱い銘柄や手数料を総合的に判断して、皆様の投資スタイルにあった証券口座を開設することが重要です。しかし、欲しい優待が一般信用取引で取り扱っていないと話になりませんので、取り扱い銘柄数が重要なポイントとなります。
株式の手数料が安いのはSBI証券です。しかしながら、松井証券やカブドットコム証券しか取り扱っていない銘柄もあります。また、信用売りで証券会社が貸す株は在庫切れを起こす可能性もあります。人気優待株また価格が安い株が、特に在庫切れになりやすいです。
そのため、全ての証券口座を開設しているのが理想です。在庫切れで欲しい優待が買えないリスク軽減のため、可能であれば全ての口座開設を行うのが良いでしょう。口座開設費・維持費などは無料です。
ちなみに、私は、全ての口座を開設しています。この中で、利用頻度が高いのはSBI証券です。
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また、株主優待の検索や売買のための証券会社の比較・詳細は、以下をご参照ください。
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